できる男のスーツ

先月江坂にお店を構えているときからご贔屓いただいていたお客様からオーダーをいただきました。

はじめてご来店の時は確かまだ20代だったはず。

当時から身だしなみを整えられ普段着もお洒落でとても礼儀正しく大企業ですしエリートコースですねなんて笑いあっていたのですが、今回ヘッドハンティングされ大出世されていました。

やはり仕事ができる人間をまわりは放っておきません。

オーダーいただいたのはイタリア製生地で仕立てたネイビーソリッドの3P。

ベストがあると貫録も出て益々仕事に身が入りますね。

 

 

 

 

そして本日納品させていただいたお客様もお若くして大成功されている実業家のお客様。

今まではスーツを着ないお仕事だったのですが、会合などいざという時のスーツや普段着のジャケット、シャツなどをたくさんオーダーくださっていました。

最近新たな事業を始められるとのことで仕事に必要なスーツのオーダーです。

選ばれたのはH.LESSER & SONSのネイビーソリッド。

一流のお客様を相手にするお仕事とのことで、まさに格式と風格を持つスーツは今回のお仕事にふさわしいものだと思います。

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やはり一流の男というのは必ず上質なネイビーのスーツを用意します。

傷みはじめたら必ず早い段階で用意しクローゼットには必ずかかっている。

お客様によってはネイビーの無地だけで数着お持ちの方もいらっしゃいます。

シンプルがゆえに質が分かりやすくごまかしが効かず着る人を最大限引き出してくれる。

できる男が選ぶスーツの王道です。

 

 

 

 

 

 

 

Big stripe

お客様のハンドメイド仕立てのスーツが到着しました。

シルエットがなんとも美しい。

全体のラインが丸みを帯びこれぞ本物のスーツといった風格。

マシンメイドとは一線を画します。

曲線こそイタリアスーツの命です。

ナポリのトップサルトに上りつめた今は亡き一流のマエストロに師事した職人が、今も現場でアイロンワークを振いこのフォルムを作り上げています。

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ナポリ仕立てを代表するマニカカミーチャ。

面白いもので生地によってシワの入り方など驚くほど違った雰囲気になります。

また今回たくさんの仕上がったスーツが届きあらためて思ったのが仕立て映えについて。

生地にはそれぞれ特徴がありどれが良いとかではなく好みになるのですが、個人的にHARRISONS、H.LESSER、DUGDALE BROSの仕立て映えの良さは素晴らしいと思いますね。

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生地はFRONTIER。

サヴィルロウでも特に選ばれている生地のひとつ。

そしてこの大きなストライプの入り方にセンスを感じます。

ヴィンテージにもありそうでも古くさくなく、よい意味でのクラシックさが秀逸。

威厳を纏いかっこいいの一言に尽きます。

余裕を持った大人が着こなすようなスーツ。

最近はスマートに感じない色気のない大人が増えた気がしますが・・・というか本物の紳士を見かけない。

こんなスーツが似合うような、選べるような、もっと大きな男が増えて欲しいものです。

 

 

 

 

 

 

大人Collar

最近読んだ本の中で面白い話がありました。

ものにもよりますが高額な商品を買ってくれる人たちがいるからこそ、他の人がお手頃に商品を購入することができるという話。

ジャンボジェットでの例えでしたが、ファーストクラスやビジネスクラスなどを無くしすべてをエコノミーにして席を増やせばどうなるかというもの。

その時のレートによりますが、確か飛行機を飛ばすためには日本~アメリカの場合チケット代が一人5万円近く増えるという計算でした。

高価格帯のもので利益が出せるからその分割安な商品を提供でき、たくさんの人がサービスや商品を享受できる。

下請けをイジメるような会社は許せませんが、上質なサービスはみんなに優しい世界を作るためにも必要なんですね。

 

 

 

 

 

春夏用にオーダーしていたMTM仕立てのスーツが仕上がりました。

HARRISONSのGRAND CRU。

厳選された最上級のオーストラリアン・メリノウールを使用。

直径約16ミクロン、Super150’sという繊細な糸をあえて75番手と通常より太めに織り上げた極上の生地。

当然双糸なので繊細でありながらしっかりとした仕上りでまさにグランクリュという名に相応しい品質です。

肌触りは極繊細で若干のぬめり感があり軽い。

これは夏でも涼しく快適に過ごせます。

 

色はライトグレー・・・に薄いベージュやブラウンを混ぜたような感じです。

夏にピッタリな爽やかな印象。

生地の表情も軽やかで涼しげな印象を与えます。

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最近業界人の着こなしやSNSを確認するとびっくりするほど明るいグレーのコーディネートを見かけます。

インスタをチェックすると本当に5人くらい連続とか。

コートが中心ですが、ツイードやカシミヤ、ウールなど明るいグレーの生地で仕立てたものを着ている方が多いです。

ライトグレーは高級感があり上品で落ち着いた印象を与えます。

洗練された色。

まさに大人の紳士に愛されるCollarです。

 

 

 

 

Dandy

昼も過ごしやすくなり衣替えで夏物の整理もほぼ済みました。

夏から最近まで履きまくった白のリネンパンツ(SEA SHELL)を手洗いして漂白しましたが今季の出番は終わりですね。

それにしてもやはりSEA SHELLいい生地だなぁと思いました。

畳んで手洗いし漂白剤に付け置き、形を崩さないままネットに入れて脱水し陰干ししましたがほとんどシワになっていない。

そのまま履けます。

さすが1970年代にロンドンで大流行した生地。

クリーニングだと想像以上に傷みますし、通常の生地で自宅での洗濯だと手間がかかりますが、SEA SHELLだとアイロンいらずで簡単。

来季も追加してヘビーローテです。

 

 

 

 

 

お客様がスーツのお受け取りにご来店くださいました。

いつも本当にかっこよく着こなされています。

あくまで自分を引き立て引き出させないと。

 

早速ご試着いただきました。

いい感じです。

紳士が楽しむモダンカントリーな雰囲気を感じます。

昔に寄せすぎて野暮ったくなっては意味ないので。

アイロンワークでクセ取りした曲線で胸も立体的に。

まだ生地が馴染んでいませんがそれでも仕立て映えする。

着るたびにポテンシャルが発揮されていくと思うので冬が楽しみですね。

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釦を留めないでも様になる佇まい。

ダブルブレステッドだと釦を外し前を開けて着るとどこか自然に見えないジャケットが多いです。

シングルとはフロントカットが違うのと、あとはラペルや打合いの仕立て方やバランスの問題。

研究を重ねただけありアイロンワークも合わせていい感じに仕上がってくれました。

ダブルのかっちり感から、ラフにドレスダウンさせても垢抜けた印象で決まってます。

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スーツは奥が深いですからすべて似て非なるもの。

各ブランド、テーラー、サルトによって仕上がりの雰囲気は変わります。

自分の意思をくみ取ってくれるお店をぜひお選びください。

 

 

 

 

10年後も楽しみなスーツ 

昨日雨の中ご来店下さったお客様がお持ちだった傘は皇室御用達である前原光榮商店のもの。

私も長傘、折り畳み傘共に前原光榮商店です。

お客様はなんと3本もお持ちだとか。

服に合わせて傘も替える・・・さすがです。

ビニール傘を選ぶ人も多いですがビニール傘はほとんど資源の再利用ができずかなり大きなゴミ問題を引き起こしています。

特に日本はビニール傘のゴミが多い。

ビニール傘が悪いわけではありませんがどうせなら丈夫で何年も使えるものを大切に使ってほしいですね。

街でも上質な傘を持ち歩いている人を見かけるのは本当にまれ、ほとんどいらっしゃいません。

たまに見かけると大体が素敵な紳士淑女ばかり。

お客様とFox Umbrellasの話もしていましたがこれも本当にいい傘です。

開く際の音が違う。

ただシルバーヘッドの傘はさすがに勇気がいります(笑)

 

 

 

 

 

 

お客様のスーツが仕上がりました。

ハンドメイドで仕立てたダブルブレステッド。

ウーレン系の起毛感がありますがしっかりとした若干肉厚な質感でまるでツイードの様。

耐久性があり仕立て映えして、触った瞬間にいい生地だと分かりました。

大柄チェックもいいですね。

馴染むと更に雰囲気が出そうです。

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打合いを大きく取り、手八刺しで裾まで大きく返るラペル。

そのような形にしたのはフロントを開いても様になるからです。

途中で切れず美しく反り返る方がエレガントに見えます。

もちろん真ん中の釦でも下段の釦でも留めることが可能なのでかっちりと着こなすことも可能ですよ。

着る度に円熟していくというか育っていく印象があるスーツです。

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ハンドメイドで仕上げた美しい釦ホールのミラネーゼ。

職人の魂を感じますね。

ステッチも当然ハンドメイドです。

後付けの一枚襟は殺し襟で曲線に仕上げ首元にもフィット。

現在は必要はないといわれるひげ襟も襟をきれいにみせる効果があるとも。

見えないところも妥協しません。

袖、背中にクセ取りを行い人体に沿って立体的に仕上げ着心地と運動量を確保しています。

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よいスーツは着れば着るほど好きなっていきます。

仕上がったばかりよりも時が経つにつれて味が出てくる。

5年後10年後が楽しみですね。

 

 

 

 

モダンクラシック

お客様がジャガールクルトのレベルソをされていました。

私が憧れていた時計。

シンプルなのにオーラが違う。

かっこいい。

あまりごついのは苦手なので昔からIWCとかカルティエとかが好きでしたね。

時計は祖父の形見であるセイコーとオメガ、あと自分で購入したRADO、シチズンを愛用しています。

高級時計は最近は高すぎですし使ってなんぼなので現状で満足していますが。

面白いのは好きな時計でお客様のタイプがなんとなく分かること。

ジャガールクルトをされていたお客様とは考え方とか他の部分でも似たところが多いです。

時計占いでもしようかな(笑)

 

 

 

 

 

 

自分用にオーダーしていたMTMスーツが仕上がりました。

このピンストライプ、いいですねぇ。

幅も太さも色も求めていたものとドンピシャ。

まさにクラシックな柄です。

生地は適度なコシと柔らかさのある『REGENCY』。

仕立て映えするいい生地です。

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6×2のダブルをベースに上の飾りの釦を取り4×2にしてスッキリと。

10cmを超えるワイドラペルに美しく裾までロールさせています。

曲線こそイタリア仕立ての象徴です。

打合いも広く取りボタンを留めると締まった印象になるようにしています。

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クラシックに憧れ、遥か昔のスーツを仕立てにそのまま取り入れ着られる方も多いです。

もちろん何も問題もなく全然かまわないのですが、今の時代と合わない着こなしやサイズ感だとコスプレのように見えてしまう危険性もあります。

ナポリの一流サルトだって跡を継ぐ息子の代には形が少なからず変化していますよね。

体験してきたクラシックをベースに新しい時代の風を取り入れ新たなクラシックとなる。

その為には歴史も知らなければいけませんが。

モダンクラシックで更に進化させていきたいと思います。

 

 

 

 

Wool & Linen SUIT

晴れの天気が続いていたのでリネンパンツを手洗いしました。

結構履いていたので汚れを落としてスッキリと。

洗濯機のオシャレ着洗いモードとかでもいいのですが、数が少ないなら手洗いでも時間もそれほどかかりませんし丁寧に洗えます。

とりあえずきれいに畳んだ状態で押し洗いとすすぎ。

脱水もネットに入れて長くし過ぎなければアイロンがいらないくらい形を保ったままでシワもそれほどつきません。

この天気なら1日で余裕で乾きますからね。

ただ洗い過ぎは生地を傷めるので厳禁です。

 

 

 

 

 

 

お客様のスーツが仕上がりました。

Wool & Linen。

生地感が抜群にいいですね。

イタリアのリネンはリゾートの香りを感じる気がします。

フロントはクラシックな表情がお好みとのことでゴージラインは低めに。

ダブルブレステッドでもきれいにロールが返りエレガントさを出すのが当店のハウススタイル。

古くささはなくかつモダン過ぎない表情だと思います。

前を開けたままでもかっこいいですよ。

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パンツにもこだわりが。

帯幅は広めにサイドに尾錠のベルトレス。

フロントの釦はダブル。

ジャケットを羽織らずとも様になりますね。

パンツとシャツにこだわりを持ちクールビズの少ないアイテムで魅せられる方は注目の的だと思います。

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まだまだ猛暑日が続き残暑も長引きそうですが徐々に落ち着いてくるとの予報です。

スーツが活躍する季節に向けてそろそろ本格的な準備を進めていく時期ですね。

A/Wも揃い始めているのでぜひ。

 

 

 

万能スウィングトップ

大阪市西区にある有名なコーヒーとワインのお店、TAKAMURA Wine & Coffeeに行ってきました。

お目当ては「エノマティック」というプリペイド式ワイン試飲マシーンで、高級ワインを10ml~75mlくらいの少量から飲むことができます。

中々高級ワインを飲む機会などありませんので、どのような味かを知るにはいい機会です。

今回は楽しみにしていたオーパスワンをはじめ、定価2~10万のワインを試飲。

「なるほど、こういう味だったのか」といい経験ができました。

フローラルな香りが強烈に広がり普段飲んでいるものと全く違う。

渋みや酸味もまろやかで雑味も一切なくとても美味しかったです。

ただ自分が普段飲んでいるお気に入りのワインの5~20倍の値段ですから、価値があるかと問われると自分では買おうとは思えませんでしたが。

億万長者になったらお世話になります(笑)

何でも経験することはいいことです。

普通に販売しているワインの種類もものすごく多いのでお探しの品が見つかるかもしれませんよ。

 

 

 

 

 

バイクや自転車に乗るときにスウィングトップが大活躍しています。

フロントを首元まで上げて風の侵入を防ぐことができます。

動きやすく運転の邪魔にもなりませんので気軽に着れて頻繁に手が伸びてしまいます。

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先日は雨の日に着用しました。

日中は過ごしやすい気温ですが朝夕は肌寒さが残る1日の服装が難しい日。

そのような日にも重宝しますね。

羽織るときは前を開けたり閉めたりで調整。

暑ければ脱いでたたんで鞄に直すことができます。

チノパンでもデニムでもスラックスでも合わせやすいので着こなしの幅が広い。

元々ゴルフで使用するジャケットでもあるので体を動かすときに使用してもいいですね。

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オーダーのスウィングトップは生地を選べることが一番の醍醐味。

最近はタータンチェックやブラックウォッチなどのチェック柄のスウィングトップを見ましたがとてもセンスがありましたよ。

ありそうで見かけないウールデニムなんてどうでしょうか。

万能に使えるスウィングトップで楽オシャレが楽しめます。

 

 

 

エッジの効いたグレースーツ

昨日ご来店下さったお客様はローデンコートをご着用でした。

ヨーロッパでは最もポピュラーなコートのひとつでもあり雰囲気が抜群です。

まさに紳士のマストアイテム。

私もお見送りの際にローデンコートを着たのですが、日本ではこの美しいモスグリーンが並んでいる光景は中々見かけないでしょう(笑)

お話に夢中で写真を撮り忘れてしまったのが残念です。

 

 

 

 

 

S/Sも本格的にスタートしています。

お客様のスーツも届き始めています。

こちらは到着したばかりのお客様のMTMスーツ。

イタリア南部を彷彿とさせるパットを抜いた軽い仕立てに男らしいワイドなラペルのグレーのダブルブレステッドです。

光沢のあるシルバーグレーで通常のライトグレーに比べエッジの効いたような印象です。

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このシャープさこそシャークスキンの特徴。

濃淡の糸を使いジグザグに織った生地にクリア仕上げすると、奥行きと光沢で深みのある表情になります。

落ち着いたグレーもいいですがシャークスキンのグレーは定番の人気ですね。

艶も美しく使いやすい生地だと思います。

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春のスーツは重苦しくない明るめの生地がおすすめ。

気持ちも新たに新しいスーツで春を迎えたいですね。

 

 

Gジャンもオーダーの時代

メリークリスマスイブ。

かなり寒いですが土日と週末なうえ天気も崩れることはなさそうです。

昔行ったドイツクリスマスマーケットは2022年も中止らしいですが、今年は規制がないということで去年よりは様々なイベントが盛り上がりそうですね。

今日は予約もないので仕事が終われば家でチキンを食べワインでも飲もうかと思っております。

チキンといってもクリスマス用ではなくただの鶏肉料理ですが。

のんびりするもお出かけするも楽しいクリスマスをお過ごしください。

 

 

 

 

 

新しいパターンオーダーの話し合いがすすんでいます。

来年2023年スタート予定。

オーダーではかなりめずらしいGジャンのオーダーです。

2ndと3ndモデル。

Gジャンのイメージを覆す仕上がりとなりそうです。

 

例えば上質なデニムウールで仕立てる。

今までのカジュアルなイメージを一変させきれいめな印象に。

ウールやコットンで仕立てる。

落ち着いたお洒落スタイルに。

セレブGジャンの出来上がりです。

 

スウィングトップでもそうなのですが素材を変え上質なウールで仕立てるだけでまったく違うアイテムへと変貌します。

カジュアルなアイテムもドレス感が強くなりどのような場面でも使いやすくなります。

女性受けもよく気負わず着ることができる。

万能アイテムです。

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日本はお洒落な人とそうでない人の差がかなり開いてきていると報告されています。

洗練されているかファストファッションだけもで気にしないかという両極端に。

結婚相談所の社長や銀座高級クラブのママの話でもいつも同じ共通点が。

40代でも50代でもモテる人は身だしなみに気をつけオンもオフもお洒落な人。

清潔感のある人です。

こだわりのある男はいつの時代もかっこいい。

定番のGジャンをサイズを合わし生地を変えてさらりと着こなす。

センスですね。

 

まだ試作段階ではありますが、どこにもないGジャンのオーダー。

楽しみです。