常連様のご紹介の石川県のお客様から大阪に来られたからとスーツをオーダーいただきました。
石川県にもオーダーのお店が色々とある中、遠くから本当にありがとうございます。
お若くして近々独立されるとのことで、やはり仕事ができる方は身だしなみも気にされています。
そういえば香川県のお客様からお伺いしたのですが最近は四国でもオーダースーツのお店が続々とできているそう。
地方でもブームなのですね。
吊るしからオーダーの時代へ。
需要は減ってきているとはいえオシャレなお客様が増えることはいいことです。
ベストセラーにもなった “人は見た目が9割” でもあるように人は第一印象がかなり重要で、見た目でその人の大部分を印象付けたり信頼感、あるいは不信感を持ったりします。
有名なメラビアンの法則にもあるように見た目の重要性については何百年も前から知られていることで、身だしなみに気を使われるお客様には至極当然のことであるかもしれませんね。
しかし最近ふと思ったのですが、改めて考えると相当に当たっているなぁと。
その人の服装や服の選び方を見ると大体どのような人か分かります。
一切服に興味がない人、ハイブランドのみで全身を固める人、派手を極める人等々。
服の系統によってもかわりますよね。
その中でも、スーツ、コート、靴、ネクタイ、鞄、靴下とどの部分にも気を抜かず圧倒的にオシャレな方。
高級ブランドだからいいと選ぶのではなく、上質かどうか仕上がりはどうかで品を選び、どのような服を着てもバランスが取れているので派手にも地味にもならずさり気なく着こなしている。
シンプルでも雰囲気が上品でいわゆる紳士を感じる方々です。
シャツを完全に着こなしていたりスカーフや眼鏡などの小物の使い方が秀逸だったり、決め決めな感じがしないのにさらりと着こなせるセンス。
そのようなお客様が当店にもいらっしゃるのですが、皆様驚くほどこちらのことを気遣ってくださります。
細かくはいいませんが、配送やご予約、支払いに関してだったりLINEのやり取りであったり、このようなところまで気にしてくださるのかと驚くことが多いです。
性格的にも穏やかで誰に対しても優しい方ばかりなので、私も毎回お会いするのが楽しみになります。
そしてそのような着こなしと人格を照らし合わせると100%の確率でマッチしていました。
以前有名な高級イタリアンに行ったとき、背中にシワができサイズの合っていない服(黒スーツ)を着ているウェイターさんは話し方、動きもそれなりでしたが、ワインを持ってきてくれたウェイターの方は所作は美しく話術も素晴らしくワインの知識も完璧でした。
スーツもきれいに着こなしていて特にネクタイのこだわりがすぐ見て取れたので印象に残り、帰りに名刺をいただいたのですがソムリエ兼支配人の方でした。
最近行ったフレンチでもシャツのダボつきが見えた若いウェイターの方達は笑顔もなく説明もスムーズではありませんでしたが(新人さんぽいので仕方ありませんが)、ワインを持ってきてくれた方は話術に所作、さり気ないサービスなどさすがだなと思いました。
清潔感ある身だしなみに左手小指にはシグネットリングとセンスを感じ、やはり支配人の方でした。
自分が気にしていない部分に気づくのは難しいものですが、自分より一歩上にいる人は口に出さないだけでその部分が見えています。
そして似たようなこだわりを持つことが分かると、信頼感が湧き好印象を持つことも分かっています。
当然その逆も多いということ。
人は見た目が9割です。