“The Strength of a Small Factory”

本日は梅田のカフェで取引先とバンチの受け取り&打ち合わせでした。

Ermenegildo Zegnaをはじめとした最後のS/Sバンチが到着しましたので、これで今期春夏がすべて揃ったことになります。

Ermenegildo Zegnaはやはりいい生地ですね。

ラグジュアリー最高峰のTROFEOと実用性と美しさを備えたTRAVELLERは鉄板です。

今シーズン初めて入ったTROFEAOのヘリンボーンは一見の価値あり。

めったに出てこない逸品です。

 

そんな中ひときわ気になる生地がありました。

MADE in ENGLANDのSOVEREIGN【ソブリン】という生地。

目付け315g、Wool100%。

以前から少量の取り扱いはあるブランドでしたが、今回は羅紗屋がオリジナルで反織りし取引しているテーラー以外では買えないうえ数も少ないのでとても希少なものです。

ネイビーとグレーの2点のみ。

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経緯糸双糸の2PLYの強撚糸。

耐久性がありシワに強く生地を握りつぶしても跡が全くつきませんでした。

バイアスに対しかなりの伸縮性があるので動きやすいです。

通気性が高く蒸れにくいので夏も快適で湿気で生地を傷めにくい。

目付け300超えですが軽い着心地で、ハリもあって英国らしく仕立て映えするのが分かります。

夏の最強生地のひとつ4PLYは抜群の耐久性ですがその分弾力がすごく馴染むまで時間がかかり野暮ったさが残ります。

またFOX AIRなどもとても人気の生地ですが毛羽立ちがあります。

比べてSOVEREIGNは摩擦耐性や耐久性は高くも軽やかで野暮ったさはなく、あえて番手を落としているので毛羽立ちもありません。

まさに4PLYをもっと使いやすくシンプルにしたというイメージでしょうか。

私も一目で気に入りスーツ分を購入しましたが、一般受けする生地というよりは通が好む生地感ですね。

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SOVEREIGNは英国のミルですがそれほど大きくないのであまり知られてはいません。

しかし仕上がりの良さに定評があり数年前から取り扱いが始まった生地です。

通常どのブランドの生地も仕入れると中に不良品などが混じっており返品するのが普通ですがSOVEREIGNは返品がほぼないそうです。

大手工場のような大量生産はできませんが、その分ひとつひとつとても丁寧に織り上げていることが分かります。

有名じゃなくても上質な生地はたくさんあります。

そういうものを見つけると嬉しくなりますね。

ブレザーやスラックスにもおすすめなのでぜひお試しください。

 

 

 

 

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