Good fabricks.

同じような感性をお持ちのお客様とは他の部分でも通じる部分も多くお話ししていても楽しいですね。

服の系統やファッションセンスだけでなく、食べ物であったり美容であったり趣味であったり。

自分は食べ物に結構気をつかう方ですがもっと詳しく調べられているお客様がいて驚きました。

健康の為にも普段食べているものは本当に大事。

かっこいいおじいさんになる前に病気で寝たきりになっては意味がありません。

豆知識ですが河豚(ふぐ)って元々毒はないんです。

毒に耐性があり毒をもつ小さな餌を食べ、その食べた毒が凝縮されてふぐに蓄えられ身を守っているんです。

何が言いたいのかというと・・・私達が普段食べている物は間違いなく私達の血となり肉となっているということ。

でもたまにはポテトチップスを食べたくなるのです。

 

 

 

 

 

 

上質な服はいい仕立てといい生地から。

まぁ当たり前のことですね。

でも生地ブランドはたくさんありますが意外に使用している生地はみんな似たり寄ったりしている気がします。

 

先日世界トップサルトのひとつアルトリア・パニコがW.Billのシェットランドツイードでジャケットコートを仕立てた写真をアップしていました。

W.Billのシェットランドツイード、私も同じ生地のジャケットを持っていますが間違いない生地ですよね。

キープしている着分もパニコが仕立てていた生地とほぼ一緒のもの。

W.Billはイタリアでもイギリスでもトップサルトでは大体使われています。

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PORTER & HARDING、これも本当に素晴らしい品質。

サヴィルロウでは絶対定番であり、イタリアの一流サルトでもよく選ばれています。

PORTER & HARDINGのガンクラブチェックはもはや説明不要ですね。

ジェントルマンの証にもなる生地です。

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Gieves & HawkesやHuntsmanをはじめとした一流テーラーが集まるサヴィルロウではほとんどといっていい程Harrisons of EdinburghやSMITH WOOLLENSに上記の生地などLBDグループの生地ばかり。

とあるテーラーではそれらのバンチの奥にひっそりとLoro Pianaのバンチが置いてあり尋ねてみるとあまり使用していないとのこと。

ソリートの工房ではSMITH WOOLLENSなどが多かったとお聞きしました。

HOLLAND & SHERRYも人気ですね。

知り合いの職人がナポリで修行していた際、色々なサルトをまわってみるとほとんどCaccioppoliとARISTONのバンチしかなかったと言っていました。

 

イタリアでもイギリスでもそんなもので大体人気所は同じ。

何の基準で選ぶのかは分かりませんが自分達の仕立てにあったものを選んでいるのかもしれませんね※中には大人の事情で選んでいるものもあるそうですが

選ばれた生地はかなり品質の高いことは間違いありません。

 

日本はひとつのテーラーにかなりの種類のバンチを置いていることろも多いです。

贅沢ですね。

 

 

 

転換点なのか

歴史に名を遺すブランドはたくさんありますが、生地ブランドも同じく名門として長きにわたり愛される続ける企業がたくさんあります。

今有名な高級生地ブランドは創業100年以上とかもざらですからね。

ただ、未来永劫は続くことはありませんが。

中には時代の流れに取り残されたり、はたまた時代と適応or先取りし更なる飛躍を遂げたり。

 

今とある生地メーカーが気になっています。

(以前は?)エルメネジルドゼニア、ロロ・ピアーナ、チェルッティ、デルフィノと並びイタリア5大ミルと称されるカルロ・バルベラ。

仕立てる前の糸は緊張状態にあることに気づき、その緊張を解くという独自の工程を取り入れ最高級の生地を作り上げることに成功した名門です。

特に2代目のルチアーノ・バルベラ氏はまさにイタリアを代表するスーパーファッショニスタでクラシックなイタリアファッション界の中で最高の伊達男といわれています。

彼の哲学の中で「動きやすくなければエレガントとはいえない」という考えがありますが、当たり前なこととはいえ私も大いに共感している部分です。

多少減ってきたとはいえ細すぎるスーツや見栄えが良いだけのスーツが人気の昨今ですが、窮屈さがあったり不自然さが見えたりでエレガントに見えません。

第二の皮膚のように動きやすく自然で調和していることが大事だと思います。

 

話を戻しますが、現在カルロ・バルベラは3代目のコラード・バルベラ氏が経営を引き継いでいます。

最近業界のことをほぼすべて網羅している重鎮のような方と話をしていたのですが、最近のバルベラは生地よりもプレタに力を入れているとおっしゃられていました。

確かに最近はバルベラの生地の話題があまりありません。

当然ですが素材や技術の品質というのは日頃からの努力の賜物であり日々進化しているもの。

企業として生地部門にかける労力や資金を減らしたからといっていって即座に品質が落ちるというわけではありませんし、間違っても粗悪ということは絶対にありません。

もしかしたらプレタとしても成功するかもしれませんし、生地としても更に飛躍するかもしれない。

ただ名門として名を馳せるバルベラがどうなっていくか、行く末が気になっています。

革新か、それとも。

 

 

 

 

キュプラ裏地の品切れについて

 

現在オーダーの際にお選びいただけるキュプラ裏地の種類が大幅に少なくなっております。

国内のキュプラ裏地のほとんどすべてを国内の大手1社が生産しておりますが、昨年の2022年に生産工場が火事になり現在でもキュプラ裏地の供給が全く追いついていない状態です。

いままでは在庫分で対応しておりましたが、在庫生地分も品切れが続き大幅に数が少なくなっております。

ほとんど供給もされていない状態ですのでお選びいただける生地が少ない常態です。

お客様にはご迷惑おかけいたしますが何卒ご理解のほどよろしくお願い申し上げます。

 

 

 

一人前の男を意味する!?ブートニエール

昨日は散々な目にあいました。

お昼ごろお客様との約束の為、最寄り駅の阪急線から電車に乗る予定だったのですが・・・直前に調べるとトラブルで電車が動いていない!

この1週間くらいですでに3回目ですよ。

阪急電鉄どうなってるのでしょうか。

仕方なく御堂筋で行くことにしたのですが、荷物が多すぎてバイクに乗せられません。

タクシーを呼ぼうとしたのですが到着時間を考えると間に合わなかったので、両手いっぱいに荷物を持ち大きなスーツケースを引っ張って、炎天下の中スーツ姿で江坂駅までの30分走りました。

到着した時にはお風呂に入ったかのように前身びしょ濡れでライトグレーのジャケットにも汗ジミだらけです。

革靴で無理して走ったので3か所も靴ずれの怪我をしてしまいました。

結局約束の時間には間に合って一安心でしたが、帰りも阪急線は復旧されておらずたくさんの学生さんも歩いて帰っていました。

気のせいかもしれませんが最近電車のトラブルが多い気がします。

利用する場合は早めにチェックして対策を考えておかなければいけませんね。

 

 

 

 

注文していたブートニエールが届きました。

水色と青の2色のフェルトで真ん中には白蝶貝。

爽やかで美しいでしょう。

水色のジャケットに付けるブートニエールが欲しかったので取り寄せました。

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色もピッタリですね。

いい感じです。

オフに着る場合はネクタイをしないのでVゾーンがどこか殺風景で寂しい感じになりがちです。

そのような時にチーフやブートニエールが重宝します。

一気に華やかになります。

ご存じのように、ブートニエールは男性が女性にプロポーズする際に花を贈り、OKならば女性が1輪の花を挿したことによる名残。

結婚式でも新郎が挿していたりフォーマルな側面もあり、ブートニエールを挿している男は一人前の男を意味する習慣もあったとか。

現在でもイギリスでは本物の花を挿すこともあり何ともエレガントです。

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こちらのブートニエール、南シナ海方面の母貝を使用し、ひとつひとつピンセットを用い人の手で作られていきます。

ご希望の方はご連絡ください※取り寄せの商品になります

1つ¥3500+tax(¥3850)

たまにブートニエールだけが目立っているのを見ることがありますが、いかにさり気なく着こなしとマッチさせられるかが大事かと思います。

どの色と組み合わせるか?

素材との相性は?

センスが出るアイテムです。

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すべての生地には個性がある

先日かなりスーツや生地に詳しいお客様からお問い合わせをいただきました。

世界的にも有名な英国高級生地メーカーの、とある生地を取り扱っていますか。というお問い合わせ。

何十年も昔、世界中で一世を風靡し、ジェームズボンドも使用した名作とよばれたシリーズで、形を変えながら継続しているものの当時のレシピの生地は生産されていないもの。

その復刻版的な謳い文句で発売された生地があるかというお問い合わせでした。

残念ながらそのシリーズは日本のとあるメーカーがオリジナルで制作したものなので当店では取り扱っていないのですが、面白い話だなと思ったので少し書かせていただきます。

 

当時の生地を再現しようと(思ったかどうかは分かりませんが)同じ素材の配合やレシピに近づけて織りあげるのですが、国産メーカーが日本の紡績工場に糸を作らせその糸を使って英国工場で織り上げるというもの。

それが復刻版として出来上がるわけなのですが、実際は当時の生地とはまったくの別物に仕上がります。

どちらがいいとかいう話ではなく、使っている素材は同じでも並べてみると違う生地が並んでいるといった感じでしょうか。

というのも、当時の糸を作り出していた英国の紡績メーカーが廃業してしまっているため、同じ風合いを出すことができないんです。

ちょっと糸が違うだけでそこまで変わるの?と思われる方がいらっしゃるかもわかりませんが、各メーカーそれぞれの特徴が出るので同じものを作るのは至難の業なんです。

 

紡績機にしても織機にしても元は専門メーカーから購入するので同じ機械を使用していることは普通にあるのですが、それを独自に研究して改造し自分達だけの生地を作るところに各ブランドの特徴が出てきます。

他社から真似されないために試行錯誤し、一流企業が作り出すその高い技術は門外不出なところが多い。

そのため廃業や倒産などの憂き目にあうとその技術が失われてしまい二度と再現できなくなることもあるのです。

 

 

いま私たちが来ている服地も将来無くなっている可能性が普通にあるということ。

仕立てたスーツが10年後いい感じに馴染み素晴らしいポテンシャルを発揮したとして、更に作りたいと思ってももうその生地は二度と手に入らない可能性もある。

地球規模の気候変動で素材の質も変わるかもしれませんし、まさに一期一会みたいなものだと思います。

気に入ったスーツは大切にケアし10年後20年後も着ていたいですね。

 

 

 

 

 

 

 

春夏は明るめの生地で

田坂広志氏の著書「運気を磨く」の中で、ただ単にポジティブに思っているだけではいけない。というものがありました。

無理にポジティブに思おうとすると深層心理では逆にも捉えてしまうからというもの。

なんとなく分かるような気もします。

ではどうするのかというと、そのひとつはめちゃくちゃざっくりですが自然を思い切り感じること。

ただ自然を楽しむというわけではないのですが、これもなんとなく分かるような気もします。

自然と人はある意味一部のようなものですから。

そして、ずっと延期になっていたキャンプを計画をしたのですがまた雨のマークが。

ちなみに去年から4回連続雨天中止になっています。

これは雨を全身で受け止めろという天からのサインなでしょうか?

いや風邪をひきますし、なにより雨の中での設営撤収は心が折れるのでできればやりたくないです。

 

 

 

 

Ermenegildo ZegnaのTraveller。

お客様のご注文の生地ですが人気だけあっていい生地ですね。

トラベラーという名のとおり旅行や出張にも最適なシワになりにくい復元性の高い生地。

英国生地と同じ双糸で織られているので高い耐久性が魅力です。

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今季一押しのシャークスキン。

2色の糸を使用しているため無地なのに奥行きがあります。

そしてこの優美な光沢。

シャークスキンの特徴でもありますが、繊細な生地を扱わせたら世界でもトップクラスのゼニアの技術だからこその精密な織りからなる表情。

美しいですね。

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Travellerのシャークスキンのミディアムグレーとこのライトグレーで迷われていました。

一般的にグレーの中ではミディアムグレーを選ばれる方が多いです。

もちろんどの色も間違いなく素晴らしいスーツに仕上がります。

しかし、シャークスキンといえば明るめのグレーが真っ先に思い浮かびます。

暑い日本の夏で涼しげで清涼感も抜群。

昔はライトグレーの生地は「年寄りっぽい」「膨張色」などと避けられる方も多かったです。

いやいや、洗練された男こそが着るクラシカルなスーツではないでしょうか。

私も持っているグレーはライトなカラーが中心。

これからの季節こそ実力を発揮できますよ。

 

 

 

 

秋のチェックシャツ

雨のせいもあるのかかなり肌寒いですね。

20度に届かず11月並みの気温だそうです。

今日は外に出る予定もないので屋内でPC仕事などですが寒いのでフリースを着て仕事をしています。

秋たけなわの今日この頃マフラーなどの問い合わせも増えてきました。

今冬はかなり寒くなると予想されています。

そろそろ冬に向かって用意をはじめてまいりましょう。

 

 

 

 

シャツの生地サンプルが到着しました。

チェックのネルシャツが多数。

まさに今からの季節にピッタリの柄です。

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王道のチェックシャツ。

王道でありセンスが顕著にあらわれます。

その着こなし方で昔のオタクっぽい雰囲気になるのかはたまたセンスが溢れたモデルのような雰囲気になるのか、目につくデザインなだけに着こなしの違いが分かりやすいシャツが多いですね。

サイズ感、ボトムス、小物、着かたetc全体のバランスでイメージが大きく変わるので色々な着こなし方を楽しめそうです。

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最近女優さんや俳優さんがとてもかっこよくチェックシャツを着こなしていました。

リラックス感の中に上品さが感じられるような。

ソファに座ってのんびりと読書、晴れた秋空の中の散歩やハイキング、みんなで楽しくBBQ、公園で子供とスポーツ、どのイメージにもぴったりですね。