不完全の美

TVを見ていると科学者や研究者、大学教授などはおしゃれな人が多い気がします。

もちろん全員ではないのでしょうが、ips細胞で有名な山中教授はいつ見ても本当におしゃれ。

昔からクラシックなジャケットをビシッと決めて、シャツやチーフの合わせ方まで洗練された着こなしです。

サイエンスやドキュメンタリーなど見る機会が多い中、職業柄いつも出演者の服装に目がいってしまうのですが、仕事で結果を出している方はTシャツやメガネ靴下など小物に関してまでこだわりがみえます。

欧米の研究者や教授陣はスーツやジャケット、カジュアルなシャツスタイルを好む人も多く、それらの海外の研究者との交流も深いからなのかもしれませんね。

著名な研究者はテレビや講演、イベントなどに出る機会が多いのでTPOもわきまえているのでしょう。

ちなみに山中教授と一緒に番組をやっているタモリさんはとても洋服が好きで、服はオーダーで自分のブランドネーム(織りネーム)まで作っているんですよ※思いきり洒落を利かした名前にしていました(笑)

 

 

 

 

 

現代のスーツは、機械による大量生産が当たり前になりました。

ミリ単位で揃えられた縫製、一直線に走るステッチ、どこを見ても均一で整った仕上がり。

確かにそれは美しく効率的でもありますし、私もたくさんのマシンメイドのスーツを愛用しています。

一方で、そうした完璧な整いの中には、どこか“無機質”な空気が漂います。

それとは対照的に、熟練の職人の作るハンドメイドスーツは少しの「ゆらぎ」や「不均衡」が存在し左右非対称。

しかしなぜかこんなにも美しく感じ、高級感が溢れ出て、本物を求める人を惹きつけるのでしょうか?

答えはそれぞれでありひとつではないのでしょうが、それは人間も自然の一部であり、心も同じ自然なものを求めているからではないのかな。と思います。

逆に無機質なもの。不自然なもの。は心に安心感が生まれないのではないかと思います。

 

職人の手によって作られたものは、同じものは一つとして生まれない時間をかけて生み出した「痕跡」であり「表情」です。

人の手が加わったものにしかない、温もりと魂が感じられます。

ハンドメイドスーツは単なる技術ではなく、着る人への思いやり、服との対話、そして何よりも「人間らしさ」の表れです。

もちろん美しいだけではなく、手縫いによる柔らかい仕立てや、アイロンで立体的に形作られた構築は、着たときのシルエットに圧倒的な自然さと存在感を与えます。

機械では真似できない「余白」や「余裕」が、そこにはある気がします。


この投稿をInstagramで見る

SPiCA(@spica_bespoke)がシェアした投稿

 

完璧に整っていないからこそ心に残る。

同じものは二つとない唯一無二の存在感。

それがハンドメイドの魅力です。

効率や合理性では測れない価値が、そこには確かにあるのだと思います。

もし「本物」を求めているのなら、ぜひ一度、職人の手による一着を袖に通してみてください。

きっと言葉では伝えきれない何かを、感じてもらえるはずです。

不完全の中にこそ、人が求める美しさがあるような気がします。

 

 

 

 

 

 

 

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です