10年くらい前に聞いたのですが、とても粋だなぁと思える話がありました。
かつてのフランスやイタリアでは高級レストランでヴィンテージなど上質なワインを注文した際に、すべて飲まずに少しだけ残しておくことが多かったそうです。
これはウェイターやソムリエに対し「君たちもいいワインを飲んで勉強しなさい」という意味が込められていたそうです。
ソムリエやウェイターは高い賃金ではないのでいいワインを飲む機会が少なかったわけで、それらのワインを実際に飲んで勉強していたわけです。
そうして知識やマナーを身につけ上流階級が足を運ぶに相応しいお店としての品格を保っていたわけです。
これは私が好きな言葉でもあるNoblesse Oblige【ノブレス・オブリージュ】の「高貴なものにはそれに伴う義務がある」という思想とも関係しています。
自分だけが楽しむのではなく他者への配慮や責任感が込められていました。
現代ではマナーも廃れる一方で、他者への思いやりや配慮ができずトラブルが本当に増えた気がします。
しかし、きちんとした格好、身だしなみができる方はマナーを身につけられている方が多い。
当店のお客様も礼節を重んじられる方ばかりです。
やはり内面は外見に出るんだなぁと実感します。
先日は久々に会った友人とランチに行ってきました。
食事を終えカフェに行こうと知っているお店に向かうとなんと閉店。
仕方なく他のお店に向かうとなんとそのお店も閉店していました。
車移動だったので駐車場があるお店を探しカフェ難民です(笑)
ランチは吹田だったのに結局1時間半かけて見つかったカフェは箕面でした。
Mille-feuilleオゥションさん。
美味しかったからいいですけどね。
その時に履いていたスラックスがErmenegildo Zegna -ISLAND FLEECE-。
これがものすごくいい。
今までも何度かご紹介はしておりますが、ISLAND FLEECE【アイランドフリース】は南極に近いフォークランド諸島で化学肥料なども一切使用せずストレスもない環境でのびのび育った上質な羊毛を使用しています。
フォークランド諸島の紋章には羊が描かれているほど羊毛が盛んで、人ひとりに対して羊が160頭以上いるといわれていて、広大な草原の中で羊を放牧しています。
フォークランド諸島の羊はチェビオット種なので白度が高く、毛足が長く、上品な光沢があり、柔らかいのにコシがあり、英国調の雰囲気を感じるのにも納得です。
とにかく仕立て映えします。
柔らかいのにコシを感じ型崩れしにくいイメージでストンときれいに落ちてくれる。
決してガシガシしておらず繊細さすら感じる素晴らしい生地です。
着こなしの土台はパンツであり、全体のバランスを決めるのに特に重要なアイテムです。
パンツをきちんと合わせれば美しいシルエットが浮かび上がります。
同じジーンズを履いてもハリウッドスターのように見えないのは、体型を考えシルエットを整えられているかどうか。
今回はスラックスなので細く作らずゆとりを入れ、かつダボつかないきれいに落ちるサイズ感で。
ストレッチ性のある綿パンならもっと細くても合うんですが、スラックスは細く作るとクリースが消えシルエットも崩れるので、特性を生かし上品にゆとりをもって。
パンツを制する者はシルエットを制し、シルエットを制する者は着こなしを制します。